
個展「感覚だけを残して」
2021年12月19日に移転オープンされました.LAB RAINROOTSさんで、この度個展をさせていただくこととなりました。移転する際のクラウドファンディングのページの書き出しに「名前のつかないような日々の写真…」ってあって、それにグッときたのを覚えています。いつも刺激をいただいている場所で今回展示をできることを嬉しく思います。
本展示に向けて、この数年”感覚”について考えてきたことをテーマとしてセレクトした新作を発表します。暗室で手焼きしたプリントの色味や質感を感じていただけたらと思います。ぜひお越しください。
会 期:2023年2月17日(金) ~ 2月26日(日)
定休日:水・木曜日
時 間:営業時間は.LAB RAINROOTS instagramより案内
会 場:.LAB RAINROOTS (〒467-0867 愛知県名古屋市瑞穂区春敲町2-5-5)
Trailer






Statement
美しい光を見つけると、不意に立ち止まり見入ってしまう。
でも、光はいつか必ず過ぎ去っていく。
輪郭は失われ、記憶から薄れてしまう。
愛する人や場所もいつか変わってしまう。大切な言葉ですら風化していく。
確かなものは何もかも目の前から過ぎ去る。
感覚だけを残して。
写真は性質上現実にそこに在るものしか写すことはできない。
そこに感情や感覚などが写り込む余地はありえない。
しかし、紙の上に写っているものを通じて、自らの内にある感覚が呼び起こされる。
美しい光と共にあったあのときの感覚を。
それが例え失われたものだとしても、意味のないものだとしても、心のどこかを照らしている。
不確かなものだけど、自らの支えになっている。
或る日の感覚をなぞる。ここに残っている感覚を、もう一度確かめてみる。
明日まで生きるために、美しい光を求めて。